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ペインター / 阿部隆一 face

グラッフィックデザイナーとして音楽・広告・出版・映画業界で活動の後、1997年よりデザインと平行してぺインティング活動開始。
ウェブサイトのタイトルにもなっている”unfeigned”がコンセプトとなっている。
ミレニアムと騒がれた頃、カフェブームの先駆けとなった駒沢のカフェ「パワリ-キッチン」の壁面に飾られた、「美人画」を10年間にわたり、定期的に発表し続ける。
作品のほとんどは実在の女性をモデルに描いたもので、オーダーによる肖像画家としても活動中。

女性のための「ピンナップガール」シリーズ

ヌードグラビアがまだ存在しなかった1920~40年代、アメリカやフランスなどでは、ヌードや水着姿のセクシーな女性たちのイラストが大きな旋風を巻き起こした。
「彼女たち」は「ピンナップガール(pinup girl)」と呼ばれるようになる。

「マッチョな男社会」が当たり前であった時代、ピンナップガールたちは男性に気に入られるために愛嬌を振りまき、惜しげもなくセクシーなポーズを晒した。
そして彼女たちの評価は、常に男性たちの「都合」であった。

長きに亘り男性のための「商品」であったセクシュアリティー。それが、時の流れとともに大きな変貌を遂げた。今では女性自らが、その存在を楽しむためのエッセンスとして能動的に求め、活用する。
女性の自立が当たり前の時代に、セクシュアリティーは彼女たちの自己表現そのものとなった。彼女たちはどこであろうと自分自身を堂々と披露し、その存在の美しさを堪能する。まとうアンダーウエアでさえ、今や見せるためのものだ。

そして男性がセクシーな女性を求めるが如く、彼女たちも美しい女性のセクシュアリティーに魅了される。 私の提唱するピンナップガールとは、現代の女性たちが自らのセクシーさを楽しみ、自己を明確に認識するための「アイコン」なのである。